恋愛小説(仮)

処女小説を読んだ時にも思ったけどこの子の心の闇がほんとに心配だ…。*1







…というのは半分冗談だけど。(半分本気かい!笑)


シゲアキ先生にしか書けない小説だと思います。



女性の描写を上手く描いていてさすがだなぁと思いました。

ファンタジーぽくてまったくファンタジーじゃなかった。




話の導入はまんま小説を依頼されたシゲアキ先生自身のことを描いているようで、不思議な感覚でした。
恋愛に関する描写にもどことなくシゲアキエッセンスが盛り込まれてるようにも思えました。

そんな感じでふむふむ読んでたら気づくとぐっと巨大な渦に飲み込まれている感じ。



その頃にはこれ書いてるのシゲアキ先生っていうのはすっかり忘れ、

そしてあとに残されたのはいわゆる虚無感だけでした。


身も蓋もない。

後味悪いわァー。



大好きです。←


話はそれるけど同じダヴィンチ12月号で朝井リョウくんのインタビューが載っていて、それを読んでると恋愛小説に対する捉え方はなんとなくシゲアキ先生と似てる部分あるんじゃないかなと思いました。


そういえば最初『恋愛小説(仮)』ってタイトルを知った、“恋愛小説”って言っておきながら純愛みたいな所謂キュンキュンする系ではないんでしょ??って斜めからみてたら、その後ほんとうに“恋愛小説”だということを本人より知り、なんとなく裏切られた気持ちで勝手にいたんだけど(ほんと勝手だw)



やっぱり加藤シゲアキ先生の作品ですね。


大好きです。(本日2回目)



いやあ、じわじわくるわこれ。

読んだ人といろいろ話し合ってみたい作品です。



まるちゃんも早く読まないかなあ〜。感想聞きたいです!




少し気になったのは、『アンドレス』のときもだけど、なんとなく言い回しとかちょいちょい気になる部分が・・・
でもこれは文庫になる前の『ピンクとグレー』でも感じたことだったので、もし本になるとしたらこっから推敲されてもっと流れるような文章になるのかなぁーなどと。

今年発表された短編集たちがいずれは本になることを今から大いに期待しております。

*1:心配というよりはシゲアキ先生の頭の中を見てみたいって気持ちの方が正しいかも。