シネマテーク

日曜日は「ラジオ日曜シネマテーク」にシゲちゃん出演。


以前wktkで紹介していた「うつせみ」をこちらのラジオで紹介されていました。







以下内容映画のネタバレ含みます。



『うつせみ』、僕いまのところ人生ベストのひとつにずっとあげててー。監督キムギドクっていう韓国の北野武と呼ばれてる人なんですけど。主人公は留守の家に勝手に侵入してシャワーあびたり食事したり勝手に住むんですよ。まぁ、単純に言えば家のない感じ、ホームレスなんですけど。ただ、家に勝手に住むんですけど何も取らないんですよ。掃除もしたり洗濯もしたりみたいな生活をずっと送っている主人公テソクっていう人があるとき豪邸に忍び込んでふつうにお風呂入ったりしてると、実は奥に女の人がいたんですよ。傷だらけの。それはDVにあってるんですよね。その女性が。そこでまたテソクが出ていけばいいんだけど、その女の子ソナって言うんですけど、ちょっとソナを守ってようと思って帰ってきた旦那さんにゴルフボールをバンバンぶつけて仕返しをするんですよね。勝手に復讐をするんですよ。で、それ以来テソクとソナで逃避行しながらも今までテソクがやってたことを2人でやるようになってくんですね。あの、チラシが抜かれてない家は帰ってきてない家ってことだから家に入って、カメラマンの家だったり、ボクサーの家だったり、ていうふうに2人でまた留守宅に勝手に住むホームレス生活をはじめるんですよね。可愛いんですよソナってその女性も。もともとモデルだったりして最終的に捕まっちゃうんですよテソクだけ。ソナは旦那さんのところにまた連れて行かれちゃうんですよ。テソクは牢獄の中で身を隠す修練って言って看守の人とか来ると後ろに隠れるんですよ、ずっと。本人から気づかれないような。看守もそれを見つけて叩いたりするんですけど。最終的にかなり技術を身に着けるんですよ。そしてラストなんで言っていいのかわかんないんですけど…、3人で住んじゃうんですよ。つまり、DV夫の家にテソク住み着くんです。だけど、人からバレない技術を身に着けてるんで、旦那の後ろにずーっといるんです(笑)。で3人で奇妙な共同生活をして終わるんです。でも、その人が家に来てか奥さんがすごいウキウキしてるし、料理とかいっぱい作るし。(旦那は)俺のこと好きになってくれたのかやっと、みたいな勘違いしてて。これでも、それもすごいんですけど一遍通してテソクが一言もしゃべらないんですよ。主人公のテソクは一言もセリフがなくてソナも一言だけ、「サランヘヨ」って言うんですよ。愛してるって。(どっちが言ってるかわかんない?)まぁ、観てればわかるんですけど、ジャケットになってるシーンがDVの旦那さんとソナが抱きあってるのとその奥にテソクがいるんですよ。このシーンでサランヘヨって言うんですけど。…やっぱりファンタジーだとは思うんですよ。絵がすごいかっこいいんですよ。絵の力もすごいある。それもやっぱり僕としてはすごい好きで、セリフだけにたよらなくてそれ以外のことで説得力が増してる絵の力で見せてる情報がそこにいっぱいあるっていうのが好きな映画なんだな僕はと思うんですけど。…それが小説だと描写tてことなんだと思うんです。“寒い”って事を伝えるのに“寒い”って書くよりは“冬の雪がふってきた”とかでその空気が伝わったりすることが小説であって、それと映画の絵の力、情報力、映像の持つ意味っていうのは同じかなと僕は思ってるんですけど。(映画のワンシーンをみて文章が浮かぶってことはありますか?)観てるときはさすがにないんですけど、終わってから自分が小説家するなら何て書くかなと思うんですけど。まぁー、でもうつせみは超えられないですよね。このうつせみっていうのは蝉の抜け殻みたいな意味もあればこの世の人みたいな意味もあるので現実と虚構みたいなので。…

私も観ました『うつせみ』。面白かったですー。
http://d.hatena.ne.jp/GreenOrangeGreen/20130311/1363003970


でも、シゲちゃんの解説きいたらもう一度みてみたくなりました。