さらば雑司ヶ谷

(Myojo 11月号より)

丸山「あの人(樋口毅宏)の書き方、トゲがなくていいよね。尊敬があるっていうか」

〜(略)〜

丸山「ふたり(シゲと樋口さん)、性格的に合いそう。文章が似てへん?繊細さとか細やかさとか

加藤「たぶん、俺が影響を受けてるのかも」

丸山「少なくとも自分の中にそういう要素がなかったら、好きにならへんやん

加藤「まぁ、そうっすよね」

丸山「読んでると、シゲちゃんの本と重なるところがあるねん。描写に音楽をちょこちょこはさんでくるとことか、マニアックじゃなくてちゃんとメジャーな中に哲学があるから、すごいおもしろい」


やっと読みましたよ。


井ノ原さんにおすすめされ横山さんが読み*1。その読んだ横山さんが丸山さんにおすすめした小説。
一方でシゲちゃんが憧れてる作家さんの作品でもある、樋口毅宏さんの「さらば雑司ヶ谷」。

さらば雑司ヶ谷 (新潮文庫)

さらば雑司ヶ谷 (新潮文庫)

正直最初は話の内容が難しくて読めなかったのですが、読むこと156ページあたりからドドドド…っと一気にハマっていきました。



読んでて思ったのは勢いのある小説だなと。





それから今月のガルフレでマルちゃんが樋口さんの文章はシゲちゃんの本と重なる部分があるというのをきいてからはそれを意識しながら読みました。



たしかに言われてみると描写が鮮明だなぁと。


映像をみてるようにページをめくりました。



傷だらけの太郎ちゃんが雅子の部屋に行くところでは、どこが?って言われるかもしれませんが閃光スクランブル臭が散ってるように私は感じました。



ただこういう話って、男の人こそ憧れるものかもしれないですね。



そこは踏み込んじゃいけない気がしました。



男の人が銃や闘いものに強く憧れを抱く感じが私は好きです。






町山さんの解説を読むとどうやら樋口さんが愛し、影響を受けた作品にオマージュを捧げているネタがあったりするのですね。


そういうの知って読むとまた違った楽しみがありそうですね。




知識をもっと身に付けて読みたいなー。




それから解説ではもうひとり水道橋博士も登場。

すっぴんでもお話してて私がいいなって思った「僕は『芸人』になってから、ほとんど小説を読んでいない。」って話がここでも出てきてました。

 
「僕は『芸人』になってから、ほとんど小説を読んでいない。
何故なら「物語」を必要としなくなったからだ。」


この言葉がやっぱりいいなと思います。



読んでて「ガンバルマン」という単語が出てきたときに樋口さんもたけしさんに憧れた世代なんだろうなって。






そもそも私が『さらば雑司ヶ谷』を読もうと思うきっかけは実は先に樋口さんの『タモリ論』を先に読んだからでした。


その中でタモリさんが語るオザケンさんの話を書いてて。それが実に面白いなと。



しかも、それは『さらば雑司ヶ谷』でも出てくるとのこと。




それで読んでみようと思いました。




タモリ論』読んで『さらば雑司ヶ谷』読み終わった今、なぜだかまた博士の『藝人春秋』を読み直したいなと思うのです。


繋がってないようで共通する何かがあるように感じました。




続編である『雑司ヶ谷R.I.P.』も読んでみたいと思います。

*1:そのあたりのくだりはヨコヒナレコメンにコヤシゲお邪魔したときに言ってましたねhttp://d.hatena.ne.jp/GreenOrangeGreen/20121109/1352396230