閃光スクランブル2横断目

今なら自分に欠けていたものが分かる気がする。自分がどう見られたいかとか、どうありたいとか、そんなことどうだっていいんだ。自分はあのステージに立ちたい。精一杯のパフォーマンスがしたい。私を待つ人たちのために。それだけで、十分なんだ。(「閃光スクランブル」p.268)


ある意味、「ピンクとグレー」以上に読み返すのが恐かった作品「閃光スクランブル


だけど案外2回目に読んだ方がシゲアキ感じることなく物語の世界観にどっぷり浸れたように思います。




41ページのジャックが辞めるのはミズミンじゃなくお前が卒業しろよと迫るシーン。47ページ「自分に憧れている人間が存在するなんて、どうしてもイメージできない」「さき私の名前を呼んでいた人も〜(略)〜気を遣ってくれてるだけなんじゃないかって」75ページの亜希子の「天才は別よ」という台詞…。

ほかにもいろいろあるけど*1、最初この作品を読んだとき当時のシゲアキさんはどういう気持ちで書いたんだろうなって。
胸が締め付けられそうになりました。


でも2回目はもう少し落ち着いた気持ちで読めました。
前に読んだときは美恋コンからの興奮からまだ間があいてないときだったからなおさらだったのかもしれないですね。
それから幸福コンを見て、もう大丈夫って思えたから。

純粋に作品として読めた気がします。



でもラストシーン亜希子を撮影する巧はなんとなくアイドルとしての自分自身を客観視してるようにも思いました。


あと、あいかわらず凝った構成してんなーって感心させられる面と、格闘技シーンを入れたりして1作目の「ピンクとグレー」よりも遊び心がうかがえたように思います。


さて、3作目。
だんだん読むひとも目が肥えてきてるだろうし、だんだんハードル高くなっちゃうだろうし。
シゲ担としてはドキドキもするけど、私は新作が読める楽しみわくわくの方が勝ってます。



はやく手元に来てほしいな♡♡

*1:82ページ「私……頑張ってるのに」、86ページ「初めてのライブは圧巻だった。〜(略)〜未来は確約されていて、それは絶対に素晴らしいものだと信じていた」、89ページ「ありふれた言葉で返すのは得意だった。それなりに映画や本は嗜んできたから」「…でもあのとき描いた未来ってこんな形だったのかぁ……」などなど…。本人は作者である自分がチラつかないようにと女性アイドルにしたって言ってたけど。いやそれにしてもこれはシゲアキだよ…、最初読んだときシゲアキと切り離しては読めなかったです 苦笑