「Burn.-バーン-」読み終わりました!

「Burn.-バーンー」読み終わりました。
感想なんて立派なもの、私は語れないのでただただ思った事だけをつらつら…と。









まず装丁が、お洒落。


それだけじゃなくて、中を開いてみても洋書みたいでそれだけでもわくわくしました。




私が読んでいて一番大好きだったシーンは、71ページからの金魚すくいのくだり。




これってまんま、去年のシゲアキさんの夏の思い出じゃないか!!→(シゲ部で語られた「キンキン」の話


望美が妊婦で生き物に対して愛おしい感情を抱いてる姿も、友達夫婦の奥さんがそのとき実際に妊婦さんで、生き物大切にしようモードハンパなかった事とも重なりました。


子供さんが生まれるお友達が身近にいたからこそできた作品なんですね。

父親になる前の微妙な感情もリアルだなぁと思いました。



その友達夫婦さんもだけど今回は病院のシーンもあったのでいろいろと取材してから書いたのだそう。



今まで2作はどこかシゲアキさんに寄った内容だったのに対して、今回はそれまで以上に外部から得た部分が多いのかなと感じました。



私みたいな素人が読んでも着々と成長してる姿を感じることができました。



なんとなくタイトル聞いたときから内容的にはこういう事なのかな??ってある程度予想してたからか、シゲアキ先生作品独特のあのいい感じの後味の悪さは今回は一切感じなかったかな。



それから私がこういうの見てみたいな〜なんてひそかに思ってたのが小説の登場人物同士が出会う世界。
リンクしたのが見てみたいなーって。そんな風にひそかに願ってたことが今回叶って非常に嬉しかったです*1


小説の世界はいまも続いていて、シゲアキさんの描いた登場人物は今もどこかで生き続けてる。物語は今もなお続いている。それってなんてファンタジーなんだろう。


そういや昔、「ピンクとグレー」を読んだヲタじゃない人の感想に“加藤くんの小説は毒がない。きっと育ちがいいんだろうな”っていうものがありました。

その意味が「Burn.-バーン-」でも分かった気がしました。


だってシゲアキさんの小説に出てくるキャラみんな大好きなんだもん。


それにはきっとシゲアキさんの憧れが見えるからなのかもしれませんね。こういう大人になりたいと思ってるのかなって。


そして、転校生の高杉。将来のレイジの奥さんになる人。



魅力的な人ばかりだなと思います。







読ませる技術は天才的だなぁと思いました。


前作に比べてもよりエンターテイメント。
今までに比べて肩の力を抜いて読むことができたのは、それだけシゲアキさんの文章も力が入りすぎてなかったからなのかもしれませんね。


ストーリーもそう。こういう流れだったら読者は喜ぶだろうなっていうのを作者自身が分かってる感じがしました。それだけ寄り添って書いたのかなと思います。



またひとつ大好きな作品に巡り会えました。

読んだ後、余韻に浸るというよりは今の心境としては早く次回作が読みたくてしょうがないです。


すぐに次を欲する私は完全にシゲアキ中毒ですね(笑)


「Burn.-バーン-」はかなり苦戦してたようですが、それを乗り越えたシゲアキ先生の次にもよりいっそう期待が高まるばかりです。

*1:今回「閃光スクランブル」で登場した『MORESE』の元メンバー、ミズミンが登場していました。